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BUSINESS | 2024/03/28

CFOや経営企画・財務経理が400人以上参加! TOKIUM初の大規模カンファレンス 「TOKIUM VISION 2024」開催レポート

元サッカー日本代表監督 岡田武史氏や早稲田大学院 入山章栄氏、ニコンCFO徳成 旨亮氏らが登壇

編集:カトウワタル(FINDERS編集部) 取材:横田伸治

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経緯精算システムや請求書受領クラウドを提供など企業の支出に関するサービスを累計2,000社以上に提供している株式会社TOKIUMが2024年2月28日(水)、同社初となる大規模カンファレンス 「TOKIUM VISION 2024」 をウェスティンホテル東京(恵比寿)で開催した。

CFOや財務・経営企画担当者ら計400人以上が参加

カンファレンスには、企業のCFOや財務・経営企画担当者ら計400人以上が参加。会場となったウェスティンホテル東京のカンファレンスホールは、企業価値向上のヒントを得ようとする熱気に包まれた。

プログラムはTOKIUMの黒﨑賢一・代表取締役によるオープニングで幕を開け、株式会社東京証券取引所の池田直隆氏や株式会社ニコン取締役 兼 専務執行役員CFOの徳成旨亮氏、機関投資家による特別企画:パネルディスカッション「東証・ファンド・企業視点で考える PBR向上への道」や、TOKIUMを導入しているトリドールホールディングス、アルペンによるDX紹介などが続いた。

特別講演「名将から学ぶ組織作り」に登壇したのは、元サッカー日本代表監督の岡田武史・夢スポーツ代表取締役会長だ。「意味が無いと思えることでも、日頃から全力を出しているかどうか」と会場に問いを投げ、同社経営における人材育成の経験談や、サッカー日本代表選手のパフォーマンスを引き出すためのマネジメントのポイントを紹介した。

株式会社TOKIUM 代表取締役 黒﨑 賢一 

企業価値向上へ向けた企業と投資家との対話の重要性

オープニングに続き行われた特別企画のパネルディスカッションでは、株式会社ニコン 代表取締役 副社長執行役員 CFO徳成旨亮氏、ブラックロック・ジャパン株式会社 インベストメント・スチュワードシップ部長 マネージング・ディレクターの江良明嗣氏、ラザード・ジャパン・アセット・マネージメント株式会社 運用部 シニアヴァイスプレジデント シニアリサーチアナリスト福田智美氏と、イントロダクションに引き続き株式会社東京証券取引所 上場部企画グループ統括課長の池田直隆氏が加わり、株式会社インテグリティ 代表取締役の田中慎一氏がモデレーターを務め、東京証券取引所による要請をひとつの契機として、PBR向上をテーマに上場企業、機関投資家、東証それぞれの視点から意見が交わされた。

パネルディスカッションの冒頭では、各パネリストの自己紹介が行われたが、その中で社長就任が発表されたニコン徳成氏から、「アメリカの上場企業は、PBRが1倍未満の企業は5%しかないというお話がありましたが、1982年当時は6割弱が1倍割れでした。これは30~40年あれば日本も変われるということだと思います。いま、世界中の投資家が日本に注目している。」とコメントし議論に導入した。

議論は日本はPBRが低かった要因について移り、「キャピタルの議論ができない人はCFOではありません。」(福田氏)といった耳の痛い意見なども出る中、投資家と企業の対話を通じ信頼関係を築いていくことが、企業価値の向上において重要であることが確認された。さらに、適切な情報開示や経営理念の浸透など、投資家目線での企業価値の向上を目指す必要性にも触れられた。

現在、日本経済はインフレ局面を迎え、成長やチャレンジを加速させる変化の時を迎えている。こんな状況だからこそ、企業価値向上させるため、企業経営者は投資家への情報開示とフィードバックをうまく経営に活かすことが必要だと感じた。

特別企画:パネルディスカッション「東証・ファンド・企業視点で考える PBR向上への道」の様子

デジタルによる効率化と、人間にしかできない「知の探索」を

特別対談として組まれたセッションには、入山章栄・早稲田大学大学院 早稲田大学ビジネススクール教授が登壇。著書『世界標準の経営理論』で知られる入山氏と、TOKIUMの黒﨑代表取締役が、「今、日本企業に必要なイノベーションマインド」と題して意見を交わした。

入山氏はまず、「日本は今、大きなチャンスを迎えている」と断言。円安・賃金安や、米中のデカップリングといった背景のほか、IoTでカギを握る製造業において強みがあることが理由だという。さらに、「コーポレートガバナンス改革にもいよいよ乗り出した。(投資家からは)この期待感が一番大きい」と説明する。

求められるのは日本企業発のイノベーションだ。入山氏はコロナ後の世界を「変数が多い不確実性の時代」とした上で、「うちの企業は大丈夫だろうと思っていると、あっという間に業界ごと無くなる。会社が少しでも変化して、新しい価値を生むべき。不確実性が高まった以上、変化・イノベーションが勝負を分ける」と強調する。イノベーションを「既存の知と別の既存の知の新しい組み合わせ」と定義し、必要なのは、これまでの事業と関連性が低い分野に目を向けて新規事業を発掘する「知の探索」と、事業改善により経済的利益を持たせ持続させる「知の深化」の両立(両利きの経営)だという。

企業は知の深化に偏りがちな傾向があるものの、入山氏は「無駄を省き、改善するのはデジタル、AIが最も得意な分野。知の探索は人間にしかできない」として、「TOKIUMのようなサービスを利用してデジタル化、効率化を進め、浮いたリソースで是非知の探索を進めてほしい」と呼びかけた。

特別対談「今、日本企業に必要なイノベーションマインド」には、早稲田大学大学院 早稲田大学ビジネススクール 教授 入山章栄氏が登壇

こうしたテーマを踏まえ、黒﨑代表も自社の事業について「領収書の入力を代行しても、それだけで(クライアントの)企業価値が上がるわけではない。無駄なものが無くなり、より探索に集中できたときに何かが起きるだろう」とコメントする。

入山氏がTOKIUMの創業期について質問すると、黒﨑代表は学生時代にB to Cの家計簿アプリをリリースしていたことを紹介し、「当時創業支援を受けていた企業のオフィスに行くと、領収書を手作業でコピーしていた。大企業でも課題が放置されていることに気付き、B to Bへ踏み出した」と話した。初期の営業活動の厳しさについては「関東近郊の広告代理店にひたすらテレアポした時期もあった。異業種交流会にも出向き、とにかく名刺交換をして、1社、2社と増えていった」と振り返る。入山氏は「これは重要で、イノベーションというと、自分が新しいアイデアを外に見つけに行くだけと考えがちだが、見つけてもらうことも大切」と頷いた。

イノベーションに必要な「対面のカジュアルなコミュニケーション」

対談終盤で、黒﨑代表はイノベーションを起こすための心がけとして「仲間と好奇心を大事にすること」を挙げた。入山氏は「トランザクティブ・メモリー」(組織内で、誰が何を知っているかを認識すること)の概念を共有した上で、「オフィス内のコーヒースタンドのような、対面のカジュアルなコミュニケーションがトランザクティブ・メモリーに繋がるし、個人のパフォーマンス向上にもつながる」と補足。シリコンバレーを念頭に、日本企業においても「かつては喫煙所がその機能を果たしていた。代わりとなる、人が集える場が必要では」(入山氏)との提案が投げられた。

こうした対談を受けて、カンファレンスの全セッション終了後に行われた懇親会にも160名以上が出席。参加者らはイノベーションを生むための「探索の場」として、大いに交流を深めていた。

カンファレンス終了後の懇親会 は160名以上が参加し大盛況となった

本カンファレンスは、経営や財務のトップリーダーから得たヒントをインプットするにとどまらず、参加者した各企業が自社の価値向上に向けてアクションを起こすためのコミュニティ形成としても、成功のうちに幕を閉じた。


株式会社TOKIUMについて 
電子帳簿保存法に準拠した経費精算クラウド「TOKIUM経費精算」と請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」、文書管理クラウド「TOKIUM電子帳簿保存」を提供。自社のオペレーターによる精緻なデータ化、紙の請求書原本の代行受領、領収書・請求書の保管まで代行するため、経理の現場に残る手作業をなくし、完全ペーパーレス化を実現。

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