LIFE STYLE | 2026/08/28

コーヒーの値段で、迷わなくていい。
北欧発Drop Coffee Roastersが日本初上陸

スウェーデン・ストックホルム発のロースターが2026年9月18日、中野に日本1号店を開業

FINDERS編集部

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値段でなく気分でコーヒーを選ぶ、北欧発「Fika」の日常

店内に並ぶシングルオリジンコーヒーは、産地も個性もそれぞれ違うのに、すべて税込860円という同じ価格で提供される。価格の違いに気を取られることなく、その日の気分や好奇心だけでコーヒーを選べる仕組みだ。この考え方を掲げるのが、スウェーデン・ストックホルム発のスペシャルティコーヒーブランド「Drop Coffee Roasters」である。2026年9月18日、東京都中野区の中野マルイ2階に、日本1号店がオープンする。

Drop Coffee Roasters 中野店の外観
本国ストックホルムのDrop Coffeeの内観

Drop Coffeeが大切にしてきたのは、コーヒーの品質だけではない。スウェーデンには「Fika(フィーカ)」と呼ばれる文化があり、コーヒーや甘いものを囲みながら家族や同僚と会話を楽しみ、忙しい日常の中で一度立ち止まる時間を指す。中野店が目指すのは、単に高品質な一杯を提供する場所ではなく、一杯のコーヒーをきっかけに人と人がつながる、この北欧的な時間そのものを日本の日常に根付かせることだ。

共同オーナーのジョアンナ・アルム・レイトンは、中野店について「おまかせスタイルの特別な体験や、抽出技術を追求するラボのような場所をつくることではない」と語り、注文を受けてから一杯ずつ丁寧に淹れる、活気のあるカフェを目指す姿勢を示している。営業時間は8時から22時まで、席数は51席。仕事帰りの一杯から休日の長い午後まで、日常のさまざまな時間帯で使える設計になっている。

  Joanna Alm
Joanna Alm著書 Manifest för bättre kaffe(より良いコーヒーのためのマニフェスト)

世界基準の焙煎技術と、10年以上続く生産者との直接取引

Drop Coffeeの焙煎を率いるジョアンナは、世界最高峰の焙煎技術を競うWorld Coffee Roasting Championshipで準優勝(2位)を含む複数回の上位入賞歴を持ち、Swedish Coffee Roasting Championshipでは3度の優勝を果たしている、世界トップレベルの焙煎士である。Specialty Coffee Association(SCA)の理事も務めた経歴を持ち、現在はDrop Coffeeの事業に専念している。

品質を支えるもう一つの軸が、生産者との関係づくりだ。Drop Coffeeはボリビアやコスタリカ、エチオピア、ケニアなど各地の農園を実際に訪ね、多くの生産者と10年以上にわたる取引関係を築いてきた。市場から豆を仕入れるのではなく、生産者と直接向き合い、公正な価格での取引と品質向上を両立させる「ダイレクトトレード」を貫いている。

中野店では、ストックホルムで8〜16kg単位の小ロット焙煎を行った豆を使用し、常時約12種類のシングルオリジンコーヒーを揃える。各コーヒーには生産国や農園、品種、精製方法などの情報が添えられ、一杯の背景にあるストーリーごと味わえる仕組みだ。ブレンドや添加物を使わず、プラスチックの使用も可能な限り減らすという姿勢は、味以外の透明性を重視したいコーヒー好きにとっても関心を引く内容だろう。

  ストックホルムのDrop Coffee焙煎所

日本限定のケーキと中野から広がる北欧の朝食文化

コーヒーと同じくらい力を入れているのが、日本限定で開発された7〜8種類のオリジナルケーキである。北欧らしい素材の美しさやシンプルな味わいを軸に、日本の嗜好や季節感を取り入れたレシピを新たに作り上げた。伝統的なシナモンロールやカルダモンロールに加え、北欧スタイルの朝食やサンドイッチも用意し、朝から仕事帰りまで幅広い時間帯でFikaの文化を体験できるようにしている。

Drop Coffeeにとって中野店は、日本展開の出発点という位置づけでもある。運営を担う合同会社インダストリークリエイションは、1号店で得た知見をもとに、将来的には日本各地への複数店舗展開も視野に入れているという。ただ店舗数を増やすことよりも、それぞれの街の暮らしに寄り添う店づくりを重視する方針を掲げている。

世界的な評価を受ける焙煎技術と、生産者との透明性のある関係、そして値段を気にせず選べる自由さ。仕事や暮らしの合間に少し立ち止まりたい人にとって、中野に生まれたこの一軒は、コーヒーを飲む以上の時間を持ち帰れる場所になりそうだ。

本国ストックホルムのDrop Coffeeの外観
本国Drop Coffee Roasters共同オーナーの Joanna Alm LeightonとStephen Leighton

Drop Coffee Roasters
東京都中野区中野3-34-28 中野マルイ2階

営業時間:8:00〜22:00

定休日:なし(1月1日〜1月3日は休業)

席数:51席

価格帯:シングルオリジンコーヒー各860円(税込)、本日のコーヒー630円(税込)


公式サイト
https://www.dropcoffee.jp