金魚は 「涼」 を象徴する存在!データで検証
記録的猛暑が続くなか、すみだ水族館は「金魚と涼しさに関する緊急調査2025」の結果を発表した。調査は全国の20代から60代までの男女1,000人を対象に実施され、青色やミント、怪談話といった“涼”のイメージを想起させる存在と比較したところ、一定の割合で「金魚の方が涼しさを感じる」との回答が集まった。
具体的には、青色より金魚を涼しく感じる人は66.3%、ミントより金魚は78.5%、文字「涼」より金魚は71.5%、怪談より金魚は71.9%という結果となった。また「金魚を見て涼しいと感じたことがある」と答えた人は37.6%にのぼり、平均でマイナス2.8度分の体感的効果があると答えている。中には「10度以上下がる」と答えた人も存在した。
興味深いのは、暑い日にひとつだけ「涼」アイテムを選ぶとした場合、エアコンやかき氷といった物理的に冷やすものが多数派を占める一方で、40人に1人は金魚を選んだ点だ。特に20代男性では、扇風機よりも金魚を選ぶ傾向が見られた。冷却機能を持たない生き物が「涼」の選択肢に挙げられること自体、日本人の感性における金魚の特別な存在感を示している。

調査からは、金魚の飼育経験と体感温度の意識に関する興味深い相関も浮かび上がった。子どもの頃に金魚を飼っていた人は全体の67%に達したが、現在飼っている人はわずか8.9%に減少している。一方で「夏が耐えられないほど暑い」と感じる人は子どもの頃4.8%だったのに対し、現在は45.7%と急増している。金魚が暮らしから遠ざかるほど、夏の暑さが厳しく感じられるという現象だ。
また「今後金魚の飼育を検討している」と答えた人は全体の4.8%であり、特に40代女性では約10人に1人が前向きに考えていることもわかった。金魚が再び“涼”を象徴する存在として見直されつつある兆しといえる。
こうした調査結果は、8月25日(月)から9月14日(日)まで、東武スカイツリーラインの半蔵門線直通列車1編成の車内でも掲出される。すみだ水族館で飼育されている金魚の写真とともに調査データを紹介する「涼しい金魚調査トレイン」として、通勤や通学の乗客に日常の中で視覚的な涼しさを届ける試みだ。


尚、すみだ水族館では、7月24日(木)から9月30日(火)まで、特別展示「東京金魚 ~時代を泳ぐ、小さなミューズたち~」を開催している。江戸をテーマにした幻想的な「江戸リウム」では、常時15種の金魚が展示され、浮世絵や古文書を通じて金魚の文化史も紹介。さらにワークショップやグッズ販売、金魚をモチーフにしたフードメニューも用意されている。
涼しい屋内空間で美しい金魚を眺めることは、暑い夏を心地よく過ごすための提案でもある。水の中を泳ぐ小さなミューズたちが、猛暑の日本列島にひとときの清涼感を運んでくれるだろう。ぜひこの機会にすみだ水族館へと足を運んでみてはいかがだろうか。
「東京金魚 ~時代を泳ぐ、小さなミューズたち~」
開催期間:2025年7月24日(木)~9月30日(火)
開催場所:すみだ水族館館内各所
料金:無料(入場料別途)
公式サイト
https://www.sumida-aquarium.com/
