CULTURE | 2026/06/11

現代アートはどこへ向かうのか。「美術手帖」 が7つの問いで読み解く21世紀

世界情勢、生成AI、マーケット、インフラから21世紀のアートを読み解く特集号

FINDERS編集部

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複雑化するアートの世界を、日本という視座からとらえ直す一冊

株式会社美術出版社は、雑誌 「美術手帖」 2026年7月号を6月5日(金)に発売した。今号の特集は 「21世紀の現代アート事典」 。これからのアートの世界を読み解くためのガイドとして、激変を続ける現代アートの現在地を7つの問いから考える内容となっている。

近年、現代アートを取り巻く状況は、かつてないほど複雑になっている。第2次トランプ政権の始動、ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナ・ガザ地区をめぐる緊張、中国の動向など、世界情勢は大きく揺れ続けている。さらに新型コロナウイルスのパンデミック、生成AIの急速な台頭によって、社会の前提そのものも変化してきた。そうした変化に呼応するように、現代アートもまた新たな局面を迎えている。

本特集は、概念や現場ごとにジャンル分けするのではなく、7つの問いを軸に構成されている。 「アートの中心はどこにある?」 という問いは、読み進めるうちに 「生・身体と表現の関係とは?」 「制作はどう変化している?」 といった別の問いへと接続されていく。各章は独立しながらも、グラデーションのように重なり合い、21世紀の現代アートをめぐる生態系を立ち上げていく。

章立ては、アートの中心、生と身体、社会におけるアートの必要性、制作の変化、オルタナティブの所在、アートとマーケットの関係、そしてアートのインフラの持続可能性という7つのテーマで構成される。脱中心化、フェミニズム、クィア、障害とアート、アート・アクティビズム、表現の自由、AIやテクノロジー、NFTアート、アートマーケット、美術館制度、文化政策など、現代アートを理解するうえで避けて通れない論点が幅広く扱われている。

また、 「CHRONOLOGY 2017-2026」 では、トピックを通じてアートのこの10年を振り返る。さらに、小田原のどか、清水知子、アンドリュー・マークル、山本浩貴によるクロストーク 「21世紀──危機と多声の時代のアート」 も掲載される。

特集以外では、7年ぶりの開催となる 「第17回芸術評論募集」 の入選作発表、審査員による選評座談会、一席となった寺町英明 「寝そべって見る革命──動画、気散じ、統覚の変容をめぐる美学的考察」 の全文も収録される。

アーティスト・インタビューには、アンドリウス・アルチュニアンが登場する。音楽的・政治的な調和や、周縁化された文化的系譜の再解釈に取り組むアーティスト・作曲家であるアルチュニアンに、東京での個展 「Obol」 に際して、本展のゲスト・キュレーターである岩田智哉が話を聞いた。

世界の変化とともに、アートの意味や制度、制作環境、流通のあり方も変わり続けている。 「美術手帖」 2026年7月号は、現代アートを専門的に追う読者だけでなく、社会やテクノロジー、文化の変化をアートの側から理解したい読者にとっても、手がかりとなる一冊である。

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「美術手帖」 2026年7月号
特集: 「21世紀の現代アート事典」
発売日:2026年6月5日(金)
特別定価:2,000円+税
発行:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
発売:美術出版社

公式ページ
https://bijutsutecho.com/backnumber/905

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