瀬戸内海を望む昭和の校舎と約5万本のコスモスが織り成す二十四の瞳映画村の秋
木下惠介監督の名作『二十四の瞳』の舞台となった小豆島・田浦の「二十四の瞳映画村」では、10月下旬頃から約5万本のコスモスが見頃を迎える。昭和の面影を残す木造校舎と瀬戸内海の景色が重なり合う光景は、この時期だけの見どころである。
映画村は約1万平方メートルの敷地に、かつての閑散とした村の風景を再現した施設で、1987年の『二十四の瞳』再映画化の際に建てられたオープンセットを、毎年手を入れながら守り続けている。古瓦や山の木々、海の調和がつくる懐かしさは、訪れる人の多くが写真に収めたくなる景観として知られる。
観光地としての魅力だけでなく、地域が40年近くにわたってセットを維持・更新し続けてきたという事実は、昭和の映画文化を現在まで語り継ぐ取り組みとしても興味深い。
高松から日帰りでも楽しめる、渡し舟で巡る二十四の瞳映画村へのアクセス
小豆島は離島という立地だが、渡し舟を使えば高松からの日帰り旅行でも映画村を十分に楽しめる。高松港からフェリーで土庄港や池田港へ渡り、シェアサイクルや路線バスで道の駅小豆島オリーブ公園へ移動、公園下のオリーブ・ナビで「渡し舟映画村セット券」を購入すれば、約10分の船旅で映画村桟橋に到着する。
渡し舟は2026年11月30日(月)まで運航しており、10月・11月は水曜・木曜のみ休航となる。不定期運航のため、乗りたいタイミングですぐに対応してもらえる点も使いやすい。料金は大人片道500円、小人250円、自転車は別途250円で、オリーブ・ナビでは映画村の入村券とセットになった券も販売されている。
車で巡ると約35分かかる道のりを、船なら約10分に短縮できる手軽さは、限られた時間で小豆島を巡りたい旅行者にとって心強い選択肢である。
企画展「小豆戯画」やアート作品、寒霞渓の紅葉とオリーブ収穫も楽しむ秋の小豆島
映画村内のGallery KUROgOでは、2026年10月10日(土)から12月6日(日)まで、グラフィックアーティストのMAYUとかどざるによる二人展「小豆戯画」を開催している。鳥獣戯画をモチーフに小豆島を舞台にした作品で、入場は無料だが映画村の入村は別途必要となる。瀬戸内国際芸術祭に出展された清水久和「愛のボラード」や尾身大輔「ヤザイモン蛸」といった作品も常設されており、映画以外のアート鑑賞も楽しめる。
同じ時期の小豆島では、日本三大渓谷美のひとつ寒霞渓が紅葉に染まり、5月に花を咲かせたオリーブの収穫も10月から始まる。映画村で昭和の世界観を味わったあとに、紅葉やオリーブ畑を巡る時間を組み合わせれば、ひとつの旅で複数の秋の表情に触れられる。
昭和の名作が息づく校舎とコスモス畑、渡し舟での小さな船旅、そして企画展や紅葉という組み合わせは、日常から離れて静かな時間を過ごしたい人にとって、小豆島を旅先の候補に加える十分な理由になるはずだ。
二十四の瞳映画村
所在地:香川県小豆郡小豆島町田浦甲931
企画展会期:2026年10月10日(土)〜12月6日(日) Gallery KUROgO「MAYU×かどざる 二人展 小豆戯画」(入場無料・映画村入村料は別途)
渡し舟運航期間:〜2026年11月30日(月)(10月・11月は水曜・木曜運休、不定期運航)
渡し舟料金:大人片道500円・小人250円・自転車別途250円
駐車場:無料
支払い方法:各種カード・キャッシュレス・現金対応
公式サイト
https://www.24hitomi.or.jp/