BUSINESS | 2026/07/27

ほっかほっか亭50周年、創業の地・草加市役所に体験型展示「お弁当ってなんだ?展」

官民連携のトライアル・サウンディングを舞台に、Z世代特化プロジェクト「ZorZ」がお弁当の価値を問い直す体験型展示を実現する。

FINDERS編集部

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創業50年、原点回帰から生まれた官民連携の実験

埼玉県草加市は、1976年にほっかほっか亭が1号店を構えた場所である。その創業の地で、株式会社ほっかほっか亭総本部は2026年7月24日から8月6日まで、体験型展示「お弁当ってなんだ?展」を初めて開催している。会場は草加市役所本庁舎1階の「縁側スペース」で、入場は無料。

開催時間は8時30分から17時までで、土日も含まれる。実施主体はZ世代特化型プロジェクト「ZorZ(ゾアーズ)」だ。創業者が26歳という、今でいうところの「Z世代」だった事実になぞらえ、今のZ世代がこれからのほっかほっか亭を作っていくことを掲げるプロジェクトである。これまでにも草加市内で“サウナの聖地”とされる「湯乃泉 草加健康センター」とのコラボレーションでサウナ飯を開発したり、揚げ物の魅力を伝えるMV動画を制作したりと、若年層との接点づくりを重ねてきた。

一方、草加市総合政策部資産活用課は、市庁舎の各スペースを「まちの縁側」として整え、公共空間の新たな利活用の可能性を探る「トライアル・サウンディング」に取り組んでいる。すでに庁舎ではコーヒーや弁当の販売、キッチンカー出店、マルシェ、ヨガなどが実施されており、今回の展示もその流れの一環として実現した。

現在、草加市内にほっかほっか亭の店舗は存在しない。それでも「原点」であるこの場所から50年の歴史を新しい形で表現したいという企業側の意図と、庁舎の賑わいを生み出したい自治体側の狙いが重なったことが、この企画の背景にある。店舗を持たない地域でも「創業の物語」を軸にブランド体験を届けられること、自治体の遊休空間活用に企業が乗る形でPRが成立し得ることを示す事例として、FINDERS読者にも参考になる部分は多い。

のり弁当の解剖からミライのお弁当まで、五感で問う「お弁当とは何か」

展示の中心となるのは、ほっかほっか亭の看板商品である「元祖のり弁当」を分解し、使われている食材の魅力をポップに可視化した解剖展示である。長年愛されてきた定番メニューの構造をあらためて見せることで、来場者は普段何気なく食べているお弁当の中身を見つめ直すことになる。

また、50周年を機に制作したオリジナルフォント「ほっかフォント」も展示の目玉のひとつだ。完成までの制作過程を紹介するパネルに加え、実際に触って遊べる「ほっかスロット」など体験型コンテンツも用意されており、見るだけでなく手を動かして楽しめる構成になっている。

会場にはもうひとつ、草加市役所職員とZorZメンバーがアイデアを出し合って作った「ミライのお弁当」コーナーも設けられる。未来のお弁当像を表現したこのコーナーやフォトスポットは、SNSでの発信も意識した仕掛けといえる。

老舗ブランドが自社の歴史や商品を「展示」というフォーマットに落とし込み、体験価値として再編集する手法自体が、企画に携わるビジネスパーソンにとっての参考になる。お弁当という日常的な存在をあえて問い直す姿勢からは、成熟したブランドが新しい世代との接点を作るための発想のヒントが読み取れる。


ほっかほっか亭創業50周年記念 特別展示「お弁当ってなんだ?展」
開催期間:2026年7月24日(金)〜8月6日(木)

開催時間:8:30〜17:00(土日含む)
開催場所:草加市役所本庁舎1階 縁側スペース(埼玉県草加市高砂1丁目1番1号)
入場料:無料

主催:株式会社ほっかほっか亭総本部/ZorZプロジェクト

協力:草加市 総合政策部 資産活用課


公式サイト
https://www.hokkahokka-tei.jp/zorz