ITEM | 2026/10/23

緑を選ぶのではなく、仕立てる。Spacewaspが生んだ彫刻のようなプランター

岐阜発、植物由来素材と3Dプリンティングで作る「PLANTER COLLECTION」が販売開始

FINDERS編集部

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彫刻のような一鉢が、空間の仕上がりを静かに変えていく

内装や家具にはこだわったのに、入口が少し寂しい。客席の間が落ち着かない。写真に撮ると、思い描いていた雰囲気に何かが足りない――空間づくりに関わったことがある人なら、そんな「あと少し」の違和感に心当たりがあるかもしれない。多くの場合、見落とされがちなのが植物を飾るプランターの存在だ。

岐阜市のスタートアップ、株式会社Spacewaspは、植物を植えるための器という役割を超え、プランターそのものが空間の印象を決めるインテリアプロダクトと位置づけたデザインプランター「PLANTER COLLECTION(プランターコレクション)」の販売を2026年10月19日に開始した。彫刻のような存在感を持つフォルムと、自然の造形美を感じさせる曲線によって、植物とプランターが一体となった風景をつくり出す狙いである。

同社の独自設計技術により、輪郭や寸法、連結方法などを組み合わせた10万通り以上の形状バリエーションに対応する。流れるような有機曲面や自然の石を思わせるフォルム、幾何学的な造形まで幅広く展開し、ホワイトを基調にサンドやグレーといったアースカラーを揃えることで、家具や床材、植物の緑と調和する一鉢を選べる。既存ラインアップだけでなく、建築の曲線に合わせた形状や、複数の植物をつなぐ連結プランターなど、空間に合わせた完全オリジナルデザインの製作にも個別相談で対応している。

さらに、全モデルでLEDによる内照をオプションとして選べる点も見どころだ。昼は植物と造形が自然光を受けて映える一方、夜には柔らかな光が広がり、ホテルのエントランスやレストランの客席などで、時間帯によって異なる表情を演出できる。ホテル、レストラン、商業施設、オフィス、住宅まで、置く場所の個性に合わせて空間そのものを仕立てるという発想が、このプロダクトの核にある。

植物由来素材と3Dプリンティングが支える「From plants, for plants.」という思想

PLANTER COLLECTIONの造形を支えているのは、植物由来素材と3Dプリンティング技術である。一層ずつ積み重ねていく製法によって生まれる素材の表情は、光の当たり方で陰影を生み、量産品にはない独特の風合いをもたらす。

その根底には、「From plants, for plants.(植物から、植物のために。)」という同社の思想がある。植物由来の素材を活かし、再びそこに植物を迎える器をつくることで、自然から生まれた資源に新しい価値を与え、美しさと環境への配慮を両立させようとしている。将来的には、使い終えた素材を再び資源として活かす循環も見据えているという。

Spacewaspは2022年11月設立のスタートアップで、「自然環境と人類の生活空間が共存する世界を創る」を理念に、家具や建材、建築内装の企画・設計・製造を手がけている。ホテルや商業施設の空間づくりを担う建築家やインテリアデザイナー、施設運営者に向けては、複数台導入や植栽セットの提案、空間全体のコーディネートにも対応しており、プランター単体の販売にとどまらない関わり方を用意している。

空間の印象を変えるのに、必ずしも大がかりな改装は要らない。入口の一鉢を見直す、客席の間に緑を添える、といった小さな選択からでも風景は変わる。店舗や住まいの雰囲気を少し違う角度から見直したい人は、公式サイトで実際の形状やカラーの選択肢を確認してみてほしい。


PLANTER COLLECTION(プランターコレクション)
https://planter-collection.spacewasp.net/