黒いタグと夕方の競りが語る、橋立漁港の加能ガニの鮮度
北陸の冬を代表する味覚として知られるズワイガニ漁が、2026年11月6日(金)に解禁を迎える。石川県産の雄のズワイガニは「加能ガニ」と呼ばれ、青いタグが目印だ。栄養豊富な日本海で育った身はしっとりと甘く、甲羅の中のミソは濃厚な風味を持つ。なかでも加賀市の橋立漁港で水揚げされる個体には、漁港名と漁船名を金文字で記した黒いタグが別につけられ、品質と産地の証となっている。
橋立漁港のカニが特別なのは、何よりも鮮度の高さにある。漁場が沖合数十キロと比較的近いため、夜に出航した漁船は翌日の日中には帰港する。競りが行われるのは朝ではなく夕方というのも、橋立漁港ならではの特徴だ。水揚げから競りまでの時間が短いぶん、鮮度を保ったままのカニが旅館や料理店へ届けられる。
単に「獲れたばかり」とうたうのではなく、タグという物理的な証明と、競りの時間帯という流通上の工夫によって鮮度を裏付けている点に、橋立漁港らしいこだわりがうかがえる。
師走に旬を迎える香箱ガニ、加賀温泉郷で楽しむ冬の恵み
ズワイガニの雌は「香箱ガニ」と呼ばれ、雄とはまた違った魅力を持つ。濃厚な味わいの「内子」と、ぷちぷちとした食感が楽しめる「外子」という二種の卵を抱え、価格は雄に比べて手が届きやすい。一方で資源保護の観点から漁期は短く、2026年11月6日(金)から12月29日(火)までに限られている。
加能ガニ・香箱ガニのいずれも、加賀温泉郷の旅館や料理店で味わうことができる。地元産のカニを確実に楽しみたい場合は、事前の予約が推奨されている。雄の漁期は2026年11月6日(金)から翌年3月20日(土)まで続くため、師走の香箱ガニから春先の加能ガニまで、冬から早春にかけて旬を追いかける楽しみ方もできる。
忙しい毎日の合間に、産地まで足を運んで旬の恵みを味わうひとときは、何よりの贅沢になる。濃厚な内子と外子、ぎゅっと詰まった雄のカニ身を目当てに、この冬は加賀温泉郷を旅先の候補に加えてみてはいかがだろう。
漁期間(雄・加能ガニ):2026年11月6日(金)〜2027年3月20日(土)
漁期間(雌・香箱ガニ):2026年11月6日(金)〜12月29日(火)
会場:橋立漁港(石川県加賀市)
味わえる場所:加賀温泉郷の旅館・料理店(地元産のカニは予約推奨)
公式サイト
https://www.tabimati.net