波音を聞きながら眠る、3つの異なる滞在スタイル
山陰海岸国立公園に面した三田浜の渚に立つと、波音以外何も聞こえない。その静けさをそのまま滞在体験に変えた宿が、兵庫県香美町に生まれた。2026年9月5日、株式会社ichibokuが運営する「The Sanaton」がグランドオープンした。オーシャンビューの独立型ヴィラ、海辺のヴィンテージトレーラー、専用サニタリー付きのドーム型テントという3つの異なる滞在スタイルを、全8棟の複合宿泊施設として展開している。
中心となるのは「Sanaton Suite Nagaya villa」だ。約63平方メートルの客室には露天風呂とテラスが備わり、三田浜の海をまるで自分だけのもののように眺められる。湯には天然地下水を用い、波音とともに心をほどく時間を演出する。「昧」「朧」「玄」という異なる世界観を持つ全3棟の離れが用意されている。
海辺には、ヴィンテージトレーラー「エアストリーム」を活用した「Sanaton Airstream villa」も佇む。客室約20平方メートル、テラス約24平方メートルという小ぶりな空間ながら、唯一無二の滞在体験を生み出している。さらに、6メートルのドーム型テントに専用サニタリールームを備えた「Sanaton Glamping villa」は、約70平方メートルのテラスを持ち、自然の雄大さと静けさをアウトドアの形で体感できる棟である。
香住の海の恵みと、土地の記憶に触れる体験
The Sanatonの魅力は、宿泊棟だけにとどまらない。館内のレストラン「Luonto(ルオント)」では、代表自らが香住漁港の朝競りで競り落とす魚介や、但馬牛・但馬玄、自家製米コシヒカリなど、地域の食材を中心とした料理を提供する。素材の持ち味を丁寧に引き出す一皿一皿には、「味わうことは記憶に触れること」というテーマが込められている。
秋の季節には、関西で唯一香住港に水揚げされる香住ガニが主役となる。冬の松葉ガニにも劣らない甘みを持つ身に加え、脂の乗ったノドグロなど旬の魚も食卓に並ぶ。宿泊者は、塩づくり体験や海辺の散策、SUP・カヤックといったアクティビティを通じて、三田浜の風景と静けさを自分の時間として味わうこともできる。
都市の喧騒を離れ、海と食、そして土地の記憶に触れる時間を過ごしたい人にとって、The Sanatonは次の旅先の候補になる宿である。
The Sanaton
兵庫県美方郡香美町香住区下浜字栃三田1591
https://thesanaton.com/